このシリーズも第3回になってしまった。
「今更固定電話は必要なのか? その2」の投稿後、TechCrunch Japan にこのような記事がアップされた。
「これまでの電話回線網を完全に廃品化へ: IPインフラ万能の時代に向けてFCCが法制整備を始動」
AT&Tからの陳情を受けて、FCC(まあぶっちゃけ政府)もこれまでの回線サービスについての規定を撤廃する方向で動いているらしい。AT&Tからすれば、「AT&Tは今後、ケーブル企業と同じように、業種業態を「情報サービス」と見なされたい。PSTN (public switched telephone network, 公衆電話交換回線網)という古い業種業態定義は、永久に返上したい。と同時に、電話サービスとしての社会的公共的義務(Carrier Of Last Resort)の規制からも、自由になりたい。」ということですな。
かといって政府がはいそうですかと規制撤廃の方向に動くというのがアメリカらしいといえばアメリカらしい。というか日本ではなかなか難しいでしょうと思うのは偏見か?
アメリカは広いので、人の住んでいるところにくまなく同一レベルの回線サービスを提供し保守し続けるのはものすごく高くつく。だったら積極的に技術革新を取り入れ、結果としてより良いインフラを提供することが国民の利益になる、という考え方だろう。
日本ほど「すべての国民が等しく高レベルのサービスを享受できなければならない(できなればサービスするな)」という思い入れがないのも良いかも。
AT&Tとしては、規制を取り払うことでメリハリをつけた投資を行うことが可能となる。
TechCrunch の記事にある通り、現状さまざまなバックボーンが入り乱れており、これまでの投資を考慮しつつ適材適所で増強を行っていく事になるだろう。Last One Mile (それぞれの家への回線の引き込み)はこれまで通りメタルの所もあれば、ファイバーを直接入れるところもあろう。最終的にはファイバーか無線に落ち着くのであろうと思われる。
個人ユーザーとしては、前回書いた通りもう固定回線にこだわる必要も無いかな、と感じるようになってきており、この変化も特に問題にはならない。
いっそのこともう全部携帯でもいいかな、とも思うし、これまで避けてきたケーブル会社の電話サービスを使ってみても良いかなと思い始めてきた。ケーブルが切れても携帯はあるし、多分どっちも不通になる状況だともう何をやってもだめだしw。
ただしこれは音声通話に限っての話。データ通信まで考えれば絶対にFTTHが有利。 とはいえ、いくらデータの帯域が上がっても音声通話は別会計のまま。もしも今回規制が外れれば、ひょっとするとVoIPを使うという条件で音声通話(料金)もデータ通信(料金)に包括されるかも、という期待を抱いている次第。
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